漏えい放射線量測定

 

Q. X線装置の設置に関して、どのような届出が必要ですか。
A. 管轄行政への届出については、次の通りです。


労働基準監督署:工事開始の30日前までに届出
◆ 労働安全衛生法 第八十八条第一項
事業者は、機械等で、危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、厚生労働省令で定めるものを設置し、若しくは移転し、又はこれらの主要構造部分を変更しようとするときは、その計画を当該工事の開始の日の三十日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、労働基準監督署長に届け出なければならない。~後略~

◆ 労働安全衛生規則 第八十六条
事業者は、別表第七の上欄に掲げる機械等を設置し、若しくは移転し、又はこれらの主要構造部分を変更しようとするときは、法第八十八条第一項の規定により、様式第二十号による届書に、当該機械等の種類に応じて同表の中欄に掲げる事項を記載した書面及び同表の下欄に掲げる図面等を添えて、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。

■ 様式第20号 機械等 設置・移転・変更届(記載例)
■ 様式第27号 放射線装置摘要書(記載例)

保健所:装置設置後10日以内に届出
◆ 医療法施行規則 第二十四条の二
病院又は診療所に診療の用に供するエツクス線装置(~中略~)を備えたときの法第十五条第三項の規定による届出は、十日以内に、次に掲げる事項を記載した届出書を提出することによつて行うものとする。

■ 東京都:第22号様式 診療用エックス線装置備付届(記載例)
■ 神奈川県横浜市:エックス線装置備付け届出書(記載例)


Q. 漏えい放射線量測定はどのようなときに行えば良いですか。
A. 使用を開始する前に1回、その後は6か月を超えない期間毎に行う必要があります。
 ※使用を開始する前の例:施設開設時、装置入れ替え・増設時、X線診療室の構造変更時等


◆ 医療法施行規則 第三十条の二十二
病院又は診療所の管理者は、放射線障害の発生するおそれのある場所について、診療を開始する前に一回及び診療を開始した後にあつては一月を超えない期間ごとに一回(第一号に掲げる測定にあつては六月を超えない期間ごとに一回、~中略~)放射線の量及び放射性同位元素による汚染の状況を測定し、その結果に関する記録を五年間保存しなければならない。


Q. 漏えい放射線量測定の実施記録(放射線量測定報告書)の保存についての定めはありますか。
A. 医療法施行規則で5年間の保存が定められています。

◆ 医療法施行規則 第三十条の二十二
病院又は診療所の管理者は、放射線障害の発生するおそれのある場所について、診療を開始する前に一回及び診療を開始した後にあつては一月を超えない期間ごとに一回(第一号に掲げる測定にあつては六月を超えない期間ごとに一回、~中略~)放射線の量及び放射性同位元素による汚染の状況を測定し、その結果に関する記録を五年間保存しなければならない。

■ 放射線量測定報告書(例)


Q. 施設の医療法人化・法人廃止や管理者変更の時に線量測定は必要ですか。
A. 医療法施行規則の使用を開始する前に該当するため、必要です。


◆ 医療法施行規則 第三十条の二十二
病院又は診療所の管理者は、放射線障害の発生するおそれのある場所について、診療を開始する前に一回及び診療を開始した後にあつては一月を超えない期間ごとに一回(第一号に掲げる測定にあつては六月を超えない期間ごとに一回、~中略~)放射線の量及び放射性同位元素による汚染の状況を測定し、その結果に関する記録を五年間保存しなければならない。


Q. ポータブルX線装置も線量測定は必要ですか。
A. 移動型のX線装置の場合は、専用のX線診療室がないため漏えいX線量測定は行いませんが、固定式のX線装置と同様に届出が必要ですので、ポータブルX線装置では通常、被写体周辺の線量測定(散乱線量測定)を行います。

◆ 医政発0315第4号
病院又は診療所における診療用放射線の取扱いについて
第1 届出に関する事項
 1 エックス線装置の届出(医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号。以下「規則」という。)第二十四条の二)
  (3) 移動型又は携帯型エックス線装置(移動型透視用エックス線装置及び移動型CTエックス線装置を含む。以下同じ。)を病院又は診療所に備えたときについても、10日以内に規則第24条の2に規定に基づく届出書により届出を行うことこと。この場合において、同条第4号に規定する「エックス線装置のエックス線障害の防止に関する構造設備及び予防措置の概要」として、当該エックス線装置の使用条件、保管条件等を具体的に記載する必要があること。また、移動型又は携帯型エックス線装置を、エックス線診療室内に据え置いて使用する場合は、届出に当たってその旨を記載すること。


Q. 漏えい放射線量の限度の定めはどうなっていますか。
A. 管理区域、敷地内居住区域、敷地の境界、病室についてそれぞれ定められており、管理区域・病室:1.3mSv/3月、敷地内居住区域・敷地の境界:250µSv/3月となっています。

◆ 医療法施行規則 第三十条の二十六 第三項
管理区域に係る外部放射線の線量、空気中の放射性同位元素の濃度及び放射性同位元素によつて汚染される物の表面の放射性同位元素の密度は、次のとおりとする。
一 外部放射線の線量については、実効線量が三月間につき一・三ミリシーベルト~後略~

◆ 医療法施行規則 第三十条の二十六 第四項
第三十条の十七に規定する線量限度は、実効線量が三月間につき二百五十マイクロシーベルトとする。
※第三十条の十七 病院又は診療所の管理者は、放射線取扱施設又はその周辺に適当なしやへい物を設ける等の措置を講ずることにより、病院又は診療所内の人が居住する区域及び病院又は診療所の敷地の境界における線量を第三十条の二十六第四項に定める線量限度以下としなければならない。

◆ 医療法施行規則 第三十条の十九
病院又は診療所の管理者は、しやへい壁その他のしやへい物を用いる等の措置を講ずることにより、病院又は診療所内の病室に入院している患者の被ばくする放射線(診療により被ばくする放射線を除く。)の実効線量が三月間につき一・三ミリシーベルトを超えないようにしなければならない。


Q. ビル診療所で、X線診療室の一部が他のテナントに接している場合の注意事項はありますか。
A. 他テナントと接する箇所は敷地の境界としての線量限度が適用されるため、遮へい物の厚さ(遮へい能力)に注意が必要です。

テナント診療所の線量限度
テナント診療所の線量限度

エックス線室の画壁が診療所内に接している部分は管理区域境界としての線量限度(1.3mSv/3月)が適用されますが、他のテナントと接する箇所は敷地境界としての線量限度(250μSv/3月)が適用されるため、管理区域境界に比べ、しゃへい厚を厚くすることが必要となる可能性があります。

◆ 医療法施行規則 第三十条の二十六 第四項
第三十条の十七に規定する線量限度は、実効線量が三月間につき二百五十マイクロシーベルトとする。
※第三十条の十七 病院又は診療所の管理者は、放射線取扱施設又はその周辺に適当なしやへい物を設ける等の措置を講ずることにより、病院又は診療所内の人が居住する区域及び病院又は診療所の敷地の境界における線量を第三十条の二十六第四項に定める線量限度以下としなければならない。


Q. X線装置の操作をX線診療室の内部で行ってもよいですか。
A. X線装置の操作(X線照射のための操作)をX線診療室内で行うことは認められていません。ただし、乳房撮影や骨密度測定等一部の装置については、法令及び通知により例外として認められています。


◆ 医療法施行規則 第三十条の四
二 エックス線診療室の室内には、エックス線装置を操作する場所を設けないこと。ただし、第三十条第四項第三号に規定する箱状のしやへい物を設けたとき、又は近接透視撮影を行うとき、若しくは乳房撮影を行う等の場合であつて必要な防護物を設けたときは、この限りでない。

◆ 厚生労働省医政局長通知(医政発0315第4号、平成31年3月15日)
「病院又は診療所における診療用放射線の取扱いについて」
第3 エックス線診療室等の構造設備に関する事項
1 エックス線診療室
(3)規則第30条の4第2号ただし書きのうち、「近接透視撮影を行うとき、 若しくは乳房撮影を行う等の場合」とは、次に掲げる場合に限られること。ただし、本規定は、診療上やむを得ず患者の近傍で当該エックス線装置を使用するためのものであり、それ以外の場合においては、放射線診療従事者等の被ばく防護の観点から、エックス線診療室外において当該エックス線装置を使用すること。
ア 乳房撮影又は近接透視撮影等で患者の近傍で撮影を行う場合
イ 1週間につき1,000ミリアンペア秒以下で操作する
  口内法撮影用エックス線装置による撮影を行う場合
ウ 使用時において機器から1メートル離れた場所における線量が、
  6マイクロシーベルト毎時以下となるような構造である
  骨塩定量分析エックス線装置を使用する場合
エ 使用時において機器表面における線量が、
  6マイクロシーベルト毎時以下となるような構造である
  輸血用血液照射エックス線装置を使用する場合
オ 組織内照射治療を行う場合

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